子供の頃のお正月②
《餅つき》
餅つきは29日頃から始めます。家族総出で作ります。
もち米を蒸らす担当、お餅を臼でつく担当、つきあがったお餅を丸める担当。
結構な量のお餅をついていました。
鏡餅・食べる用・飾り用等を作ります。
飾り用・・・柿の枝(結構大きい物)を準備し、紅白の直径3㎝位の丸餅を作り、柿の枝に刺します。家内安全を願って囲炉裏端や居間の天井からつるします。台所にも小ぶりのものを作って飾ります(火の用心)。家の中が紅白の色で明るく華やかになります。
食べる用・・・私の家では丸餅でした。白い餅と中に餡子が入っている餅も作っていました。
1月10日鏡開きの時に飾ったお餅などは、あられや、お汁粉で頂きます。
年越しそば
年越しの蕎麦は母が打っていました。
母がつくる蕎麦はとても美味しく近所の人たちも良く食べにきていました。つなぎに、長いもをすって入れていたようで割合が難しいとのことでした。母の作る蕎麦は茹でてもプツプツと切れないのだそうです。31日夜は早くから、まず皆で、すき焼きを食べます(一時期ジンギスカンの時もありました)近所の人や、近場の親戚も集まってワイワイガヤガヤとお鍋をつついて食べるのです。除夜の鐘が鳴り始めるころに母が打った「年越しそば」を食べて、家族そろって近くに初詣に行きます。例の箒で掃き清めた白砂の上を月明かりの下、みんなで歩いて行くのです。
近くの神社にはたくさんの人が初詣に来ていて、あちこちで、新年のご挨拶の声が飛び交っていました。暗い中、友達や知り合いの人を見つけると妙にはしゃいだりしたものです。
元旦の日は・・
家族全員そろって、あいさつの後、お雑煮を食べます。
お雑煮・・我が家のお雑煮の具材は、するめ・鶏肉・人参・ごぼう・干シイタケ・昆布・青菜
醤油味(この味は再現できません(^^;)。生前に教えてもらっておくべきでした。)お昼ごろになると親戚の人達が新年のあいさつにやってきます。足つきのお膳で、一人一人にお料理が出ます。内容は全部は覚えていませんが、タコの酢漬けとクジラのお刺身はお煮しめは定番だったように思います。「お煮しめ」がとてもおいしかったですね・・・。元旦は一日中食べたり飲んだり。大人は「なんこ」と言って、小さな細長く切った木(手の中に入る大きさ)を持ち駒はそれぞれ5本、手の中に何本持っているかを当てるゲームです。負けると容赦なく焼酎を飲まされます。子供たちはジュースをかけ、それはもう賑やかでした。夜になるとそこら中に一升瓶が転がっている状態。
今考えると母は相当に忙しかったと思います。姉たちが手伝っていたにしろ、大変な思いをしていたのでしょうね。いつ寝ていたのだろうか・・・、今になってそう思います。
登校日
1月2日だったと思いますが、登校日がありました。
校長先生のお話を聞き、そのあと紅白のお餅とみかんを貰って帰ります。
みかんは、お祝いの幕が張られたトラックが運んできます。
古き良き時代でしたね。
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