子供の頃のお正月③
お正月の楽しさ冷めやらぬうちに隣町で2月1日と2日に行われる「市」がありました。
「二日市」と呼ばれるものですが、この市が開催されると学校はお休みでした。
大人も子供も何となく浮足だつ催事で勉強どころではなかったのでしょう。
市のたつ「京町駅」を降りるとすぐに、母方の叔母が住んでおり、泊りがけでこの 「市」を見に行ったものです。一人で電車に乗って(大冒険)、しかも泊りがけで行くのです。その嬉しかった事といったら・・・。叔母は少し冷たい感じのする人でしたが、私にはとても良くしてくれて可愛がってくれていました。
叔母の家から少し歩いたところに川が流れていて、河原には、様々なところから来た人たちがテントを張り、たくさんのお店が軒を連ね、人もいっぱい。ありとあらゆるものが売られていました。馬なども売り買いされていました。今でもこの市は続いています。
「百年市」と呼ばれているそうで、ニュースで取り上げられたりしています。
《百年の伝統をもつ、南九州髄一を誇る買物市》
京町二日市の由来
昔、京町に中尾猪之助という有名な染物屋さんがいて、人々の評判も良く、「紺屋どん」と呼ばれていたそうです。この染物屋は新年を迎えると初染めをする近隣地域からのご婦人で賑わう待合室は順番待ちのご婦人方で朝から晩まで満員の状態だったそうです。それをみた紺屋どんは待合室で順番を待っているご婦人方に反物や小間物、日用品なども販売して盛況ぶりを見せたそうです。紺屋どんの向かい合わせにある焼酎醸造業者では、集金の終わった2月1日・2日は得意先を店に招待して焼酎の無料飲み放題という大判振る舞いを行って賑わっていたそうです。これを見た近所の呉服屋・小間物屋・金物屋・下駄屋・魚屋等がこの時期に合わせて安売りを始め、これに他町村からの屋台の店舗が加わって今日の「二日市」が形成されたと言われているそうです。
なつかしきかな・・
二日市は、もうずいぶん長い間、訪れていません。今は駅前から、お店が並んでいる様で、規模も相当大きくなっていると聞きました。
出身地の市のホームページで近況で知るのみです。いつか、子供達と一緒に訪れる日が来るといいなと思っています。子供の頃の思い出は色あせることなく、むしろ鮮やかに、心に残っています。1年を通して様々な行事がありました。今では、ほとんどの行事がなくなっている様です。
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