(幕張本郷の不動産社長経験125)不動産売買の面白さ(裁判事例②)
不動産取引きに関わる裁判事例②
バブル崩壊後の不動産取引が低迷していた頃の取引でした、旧客売主からビル売却の仲介に入って欲しいと依頼を受けました。場所は千葉市中央区の近隣商業地域200/80の用途地域に2階建て店舗兼事務所が建っていました。
売買契約➡決済➡訴訟書類会社届く
当社に売買の仲介依頼する時は「売主、買主間で売買金額の合意が有り」、私は売買金額の相場アドバイス位はしたかな?位でした。役所と法務局の調査をして重要事項説明書、契約書を作成して買主に提示し金融機関の承認も下りたので契約、決済とスムースに取引は進み完了しました。
*半年~10か月後裁判所から訴訟の通知を受け取りました。
裁判の始まりです
原告は(買主)「売主と仲介業者が共謀して不法に高く売りつけられたので売買を取り消したい」と主張しての訴えでした。この頃はバブル崩壊後の値下がりが続いていたので買主が訴えを起こした時は更に値下がりしていました。特に商業地は場所にも依りますが、半値~1/3~1/10位になった場所も有りました。
裁判所に買主が提訴してきたので対抗上又銀座の弁護士に依頼しました。売買契約書その他の売買に関する書類を一通リ見て頂き、コピーして渡し裁判の準備に入って頂きました。
裁判闘争開始です
原告の買主は不動産鑑定士を入れて「購入した物件の不動産鑑定書」を提出しておりました。当社は不動産鑑定書は作成せず取引当時の売買事例を提出して反論する事にしました。「不動産鑑定書も絶対的信用性が確約される訳でもないし、更に依頼者の意向に沿って作成された不動産鑑定書は裁判所でも参考にする程度ですので」。
当社は「原告の買主が購入した商業ビルが、バブル崩壊で値下がりして含み損を抱える事になった自分の見込み違いの責任を他人に押し付けようとしている卑劣な行為」なので即刻取り下げをして欲しいと反論しました。
裁判は勝訴で終わる
会社代表として1度は裁判所に行きましたが2回目以降は代理委任状で全て弁護士1人で処理して頂きました。当然ですが何回目かで勝訴確定しました。
*裁判勝訴終わり弁護士費用を支払った後で、「弁護士に当社は何も悪くないのに無駄な時間を取られ、精神的ストレスを被り、更に弁護士費用も負担した」。今度は当社が「①私の時間の損失費用②精神的ストレスの慰謝料③弁護士費用負担の損失、を総合的に判断して当社が弁護士に支払った3倍の慰謝料を原告側に請求する訴訟を起こしたいが先生は引き受けて頂けますか?
【126に続く】
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