近い将来、不動産需要は単身高齢女性が支える!?①
先月末に厚生労働省が2019年の日本人の平均寿命を公表しました。
女性の平均寿命は87.45歳、男性は81.41歳となり、過去最高を更新しました。
戦後間もない1947年の日本人の平均寿命は女性53.96歳、男性50.06歳でしたので、
この70年間で男女それぞれ平均寿命は30歳以上も伸びたことになります。
日本人の平均寿命が延び、さらに少子化が加わったことで人口構造が変化し、社会構造も大きく変容し、世帯構造も加速度的に変わってきています。
単独世帯がファミリー世帯を逆転!?
先月17日、厚生労働省が2019年の「国民生活基礎調査」の結果を発表しました。
この資料の中で特筆すべきことは世帯構造における“単独世帯”と“ファミリー世帯”の逆転です。
統計開始以来、初めて単独世帯がファミリー世帯(夫婦と子供世帯)を上回ったようです。
日本国内の総世帯数5178.5万世帯のうち“単独世帯”が1490.7万世帯(28.8%)になりますので、実に3世帯に1世帯は“単独世帯”ということです。
当然、平均世帯人数も減少の一途です。1986年に3.22人あった平均世帯人数は2019年に2.39人になりました。
もはやファミリー世帯が幸せの象徴だった時代は過去のものなのかもしれません。
高齢者世帯の増加!
先の「国民生活基礎調査」では、世帯類型で見ると高齢者世帯がハイピッチで増加していることが見てとれます。
2019年の「65歳以上の者がいる世帯」が2,558万世帯(全世帯比49.4%)となり、2世帯の内1世帯は高齢者のいる世帯となります。
また、「65歳以上の者がいる世帯」のうち、“単独世帯”と“夫婦のみの世帯”で6割を占めている状態です。見方を変えれば、高齢者だけの世帯が全世帯の内3割を占めるということになります。
なお、「65歳以上の者がいる世帯」の“単独世帯”のうち、“女性の単独世帯”は65%を占めており、
換言すれば10世帯の内1世帯は高齢女性の単独世帯になっているということです。
男性よりも女性の単独世帯が多い理由は女性の平均寿命の長さによるものと元気な高齢女性が多いと解釈できます。
→明日へ続きます
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