睡眠時無呼吸症候群(SAS)
寝ている時に呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」という病気。
誰でも一度は耳にしたことがあると思います。
睡眠中に何らかの要因で気道が閉塞し、無呼吸状態と大きなイビキを繰り返す症状です。
睡眠中に低酸素状態が続くので質の良い睡眠がとれなくなり、日中に強い眠気や疲労等を伴い、長期間放置すると高血圧や心疾患を発症することもあるようです。
最も怖いのはSASが引き起こす悲惨な事故です。自動車や電車、バス等の公共交通機関でもSASによる痛ましい事故が増えており、深刻な社会問題にもなってきているようです。
SAS患者の定義
ところで、睡眠時無呼吸症候群(SAS)は何をもって診断するのでしょうか。
それは睡眠時の無呼吸低呼吸指数(AHI)で診断します。
AHIは1時間の間に“呼吸が止まっている若しくは低呼吸となっている回数”のことです。
AHI5以上であればSAS患者となるようです。
さらにAHI20以上となれば「重症」と見なされるようです。
まあ、1時間に20回も無呼吸状態であれば体への負担は相当だと思います。
SAS患者数ってどれぐらい?
国内のSASの患者数はどれぐらいいるのでしょうか。
呼吸器学会によると潜在患者数は約500万人(男性全体の約9%、女性全体の約3%)、適切な治療を受けている方は50万人程だそうです。SAS患者の90%は放置していることになりますね。
ある外国の論文によりますと、日本の潜在的SAS患者数は2,200万人(重症者940万人)と推計しているデータもあるようです(詳細はこちら)。
無自覚なSAS患者は結構いるということですね。これはこれで怖いです。
車の運転は自らの運転も注意しなければなりませんが、周囲にも注意を配らなければならないということです。
SAS患者の生存率!?
SAS患者の生存率を調査したカナダの有名な研究があります。
それによると、中等症~重症のSAS患者の生存率は
5年後に87%、
8年後には63%となったそうです。
中等症~重症のSAS患者は8年後には10人のうち4人が亡くなる・・・
これって、凄く怖くないですか。
見方によってはガンの生存率より低いような感じです。
なお、生存率が低いのは、無呼吸・低呼吸によって体に過度の負担がかかり、高血圧、心疾患等の合併症によるもの、或いは心臓発作や交通事故などで死亡する確率が高くなるからだそうです。
ご推察の通りSASです
以前から自分が睡眠時無呼吸症候群であると自覚していました。
夜間に息苦しく目が覚めることもあれば、妻からは「たまに息が止まっている」と指摘されたこともあります。
しかし、放置してきました。
なぜなら、今まで生活に支障が出ることはなく、なんといってもこの病、これほど深刻であることをわかっていなかったからです。
ここ1年程、夜間に動悸がおこることがあり、且つ日中の睡魔がひどいことになり、生活に支障が生じてきました。
ということで、ついに病院に行ってきました。
・・・
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・・・
はい、しっかり、SASでした。しかも重症の範疇です。
この辺りは別の記事にしたいと思います。
心当たりのある方は病院で検査を受けられることをお勧めします。
そして、状態によっては適切な治療を受けなければならないと思います。
ただし、SASと診断され通院治療が開始されると、ほとんどの生命保険や医療保険の加入が難しくなるという現実も知っておくべきだと思います。
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