【賃貸編4】立退料
都内の不動産会社にいたときの話です(今から15~6年前)
飛び込みのお客様で、「老朽化しているアパートを建替えたいのだが、何人か住んでいるので立退きを手伝ってもらいたい。新築アパートは管理をお任せします。」と言うご相談がありました。
駅徒歩5分のアパート、築年数が古く、外から見ると建物が少し傾いているそんな感じです。老朽化がかなり進んでいる物件でした。2階建ての総戸数6戸、木造です。1階の空き室は床がズブズブでした。6室のうち、入居しているのは4部屋。
アパートを管理されていたのはご相談に見えた方のお父さん。
そのお父さんが亡くなられて相続をされてそうです。
家賃が35,000円から40,000円位だったとおもいます。
お知らせと交渉
担当になりましたので、会社の相談役になって頂いている弁護士の方と相談しながら、書類を作り各部屋を訪問して、事情を説明、不在の時はポストに入れて、結構足しげく会社の何人かで通いました。
お知らせの内容は、
〇6ヶ月前のお知らせ。
〇立退料として一件につき30万円。
〇次の住まい探しをお手伝い。
オーナーご夫婦はとても良い方達で、「30万とは別に引越し費用を出して構いませんよ」と言われたのですが、状況を見てからにしましょうという事になっていました。
最初は、次の住まい探しをお手伝いするということで、話は進んでいたのですが、そのうち、あまり話をしてもらえなくなりました。うん?、何だかおかしい・・・・。
やっぱりね!
住民の代表と言う人から電話があり、立退きに関して相談をしたいとの事でした。
オーナーも同席して頂いて、話し合いをしました。
先方の条件は
〇一件当たり立退料として100万円。
〇勿論次の住まいを見つけてくれる事。
以上でした。
弁護士共相談済み金額
立退料は弁護士の先生に事前に相談して、決めてありました。
普通の賃貸ですし、色んな事例や相場とかを考慮して、立退き料は賃料の3ヶ月分と
言う事になったのです。
オーナーが出している条件は決して悪くないはずでした。
大体どこから100万円という数字が出ているか、こちらが納得いくように説明をして欲しと言うと、結構色んな事を吹き込む人がいるらしく、「100万くらい請求してみろよ」と言われ、みんなで話しているうちに、その気になってしまったとか・・・。
素直に受け止めていれば・・・
その後、転居先は4件ともすんなり決まり、学区で悩むこともなく、問題解決。
最初の条件を素直に受け止めてもらっていれば、オーナーは30万円の他に引越し費用を出されるつもりでいらしたのですが、結局最初の条件通り、立退料は30万きっかりでした。
欲を出すのも考えものです。
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