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2019年06月16日
ブログ

【幕張本郷の不動産社長経験4】私道のハンコ代

建築物の敷地は建築基準法上の道路に接道している必要があります。
そして、建築基準法上の道路は「所有」という観点から“公道”と“私道”に分けられます
公道は国や地方公共団体が所有・管理している一方で、私道は個人や企業、団体が自らの所有地の一部または全部を道路として使っているものです。
他人所有の土地は、当然ながら勝手に通行したり、掘削することはできません。
従って他人所有の私道に接道している敷地は、通行や道路掘削(ガス管、上下水道管敷設)の承諾書を取り交わしていない場合、最悪建築することのできない土地となる可能性があります。その意味では、この私道の“掘削と通行承諾書”の有無は不動産の資産価値にまで影響してきます
今回はこの私道にかかわる話をしたいと思います。

私道のハンコ代
かなり古い分譲地の中古住宅を売買仲介した時の話です。
その物件はA建築会社が40年程前に周辺一帯を開発分譲し販売された物件でした。物件に接道している道路はこのA建築会社の所有となっており、現在は関連会社のB測量会社に移転されていました。
本物件は建築基準法上の道路に接道しているため、建築確認申請は問題ありません。ただし、ガス管や上下水管が老朽化している場合は交換する必要があり、その際は接道している道路を掘削、工事する必要があります
従って、売却するに際して、接道している私道の“掘削・通行承諾書”が必要になりますので、多忙の売主に変わり私が代理でB社に依頼することになりました。

「お金とるんですか?」

B社に事情を説明したところ、「良いですよ」と即答。しかし、次に出た言葉に驚きました。「1件につき5万円の印鑑代を頂く決まりになっています」
そもそも、このA建築会社が分譲して販売した住宅ですから、販売時に購入者に私道の持ち分(所有権)を持たせるか行政に道路部分を寄付すべきであったと思います。
「(それもせずに)40年以上過ぎている分譲地の道路持ち分を人質に1件5万円取るのですか?
その後、40~50分ほど押し問答して、最終的に3万円まで下げてきたのでその場で私が立て替えて払いました。

1代限りは譲らなかった!!

一般的に私道所有者との“掘削・通行承諾書”の取り交わしは売主が行うことになります。そして、多くは取り交わした後、譲渡先(売却先)も無償で承継される内容となります
ところが、このB社は「承諾書は1代限り」というではありませんか。
そうすると、次回所有権が移転する際にも印鑑代が必要になるということです。
よく悪徳不動産会社と言われることがありますが、こういうことがまかり通っていることも現実です。
この件に関して役所に相談しても私道に関しては当事者同士(民・民間)で話し合うことが原則として取り合ってもらえませんでした。
万一、将来B社が破産なり、倒産してこの私道の所有者が第三者に渡ったりしたらと考えると低いなりにもリスクは否めません。

私道は(建築基準法上の)道路種別によって、また所有者によって制約が異なります。
私道に接している敷地を所有している方は、まず、私道の持ち分の有無、次に“掘削・通行承諾書”の有無をご確認ください。

私道に関してお悩みのある方は是非、弊社にご相談ください。

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