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2020年03月12日
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[2020年4月 民法改正」賃貸契約においては何が変わるの?(その③)

引き続き、4月1日施行の改正民法です。

“改正POINT3”として「家賃の減額」

《民法 第611条 第1項》

賃借物の一部が賃借人の過失によらないで滅失した時は、賃借人は、その滅失した部分の割合に応じて、賃料の減額を請求することができる

《改正民法 第611条 第1項》

賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をする事ができなくなった場合において、それが賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、賃料、その使用及び収益をすることができなくなった部分の割合に応じて、減額される

改正前は「減額請求」だったのが改正後は「当然に減額」となってしまうのが、大きく異なる点です。

 今後は、入居中の設備の故障(エアコンや給湯器等)で使用不可になった場合、修繕が遅れたり、もめてしまったりした場合「賃料を下げて欲しい!」と要望されてる程度が改正後は減額要求がなくても「当然に賃料が減額される」と言う内容になります。

貸主(オーナー)の義務

賃貸人は「物件を賃貸する場合は借主に使用できる状態に修繕する義務があります」 結果、入居前チェックが今以上に重要になってきます。ある程度,年数の経った物件に対しては注意が必要かと思われます。そして、基本はやはり、連絡を受けたら早急に動き、誠心誠意の対応をして頂く事だと思います。

減額する金額はどのくらい?

改正では借主の責めに帰すべき事由でない場合には、賃料をその割合に応じて減額すると言う内容であり、減額の額までは定められてはいません。契約の中にある程度の規定を盛り込む必要があるかと思われます。

 借主から給湯器が壊れたと連絡があった場合、貸主がすぐに発注したとしても、部品の取り寄せにかかる日数とか、業者の都合ですぐに対応が出来ないとか、土日で業者と連絡がつかないとかの事情も多々ある事で、どうしても、即日に対応ができない場合の免責日数も考えなければなりません。

(公財)日本賃貸住宅管理協会では、このような場合を想定して「家賃減額特約」を検討されている様です。これは、故障や不具合が発生がして賃貸借物件の一部が使えない場合、予め免責日数を決めておいて使えない日数が免責日数を超えた日数につき、日割りで家賃をいくら減額するか特約で決めておこうというもののようです。

 《参考資料》

 ・状況          ・減額割合(月額)    ・免責日数

 ・トイレが使えない      30%           1日

 ・風呂が使えない       10%           3日

 ・水が出ない         30%           2日

 ・エアコンが作動しない    5,000円           3日

 ・電気が使えない       30%           2日

 ・テレビが使えない      10%           3日

 ・ガスが使えない       10%           3日

 ・雨漏りによる利用制限    5~50%          7日

               結露・カビが発生した場合は50%

  

  ※計算の出し方

  例えば、家賃8万円の場合

   トイレが使えない(工事完了まで3日要した場合/免責日数1日)

     80,000円×30%=24,000円

     24,000円÷30日=800円/一日に換算して

     800円×(3日-1日)=1,600円

         1,600円の減額

想定できる事は特約で定める

特約が定めてないと、「お風呂に入れないから銭湯代を出せ!」などのトラブルになるかもしれません。

一方的に家賃減額請求が認められる訳ではありません。

減額される金額に明確な基準はなく、双方話し合いによって決める事が望ましいとされています。

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