魔法瓶の家②
建売無料宿泊キャンペーン
東京のゲームセンターの店長であるお客様が、西船橋⇒船橋⇒津田沼⇒幕張本郷と予算の関係で希望地域を移行してきました。当社がたまたま幕張本郷エリアで「完成記念無料宿泊体験キャンペーン」を行っているときでした。後で断りにくくなるのを危惧したのか、お客様は“無料”は嫌なのでいくばくか支払った上で安心して宿泊体験をしたいとの申し出。「分かりました。それでは布団カバーと敷布の洗濯代として1000円頂きます」と申し上げて、名刺に受取書1,000円と記入してお渡ししました。
そして3日後、お客様は宿泊されました。
「10時半過ぎたら暖房のエアコンを消してください」
時期は2月中旬頃だったと思います。当日、お客様は(おそらく)恋人を連れてきました。
建売現場に案内しました。宿泊にあたり、食事は禁止、風呂禁止、トイレ使用可と条件をお伝えし、さらに、テレビは何時までも見て良いが、PM10:30過ぎたらエアコン(暖房)は消すようお願いしました。そして「エアコンは朝までつけなくても大丈夫だと思いますが、どうしても寒いときはエアコンを付けて下さい。その際はその時の時間を明日お知らせ下さい」と説明してお客様と別れました。
朝9:30になっても会社に来ない
次の日の朝になりました。私が会社事務所で待っていても一向に現れる気配がありません。少し心配になり車で現地に行ってみました。中に入ってみると1階和室には紙袋にパジャマを入れて置いてありました。ロフトに上がり、窓から見ると眼下に梅林公園が広がっており、公園の中を歩いているお客様の姿が見えました。玄関で待っていると、梅林公園の梅の木が満開だったので、つい散歩して遅くなってしまったようでした。
「すみません」と神妙な面持ちで謝っておられましたが、そんなことは良いのですが、1本携帯に連絡入れて貰えれば心配しなかったのですが。
「暖房は10:30に止めてどうでしたか?」
すかさず、昨日お願いした暖房効果について確認しました。
「10:30に止めて朝まで寒くなかったですか?」と聞いてみましたら、「大丈夫でした。途中エアコンを入れなくても寒くなかったです」との返答。「2組あった布団に朝まで1組の布団にいたからではないの?」と冗談を言いましたが、「いや、そんなことはないです」と保温効果についていたく感心されていました。
「お願いがあるのですが」
「率直に感じたままの感想、意見をお聞かせください」と聞いてみたところ、「思っていた以上に良かったです! お願いがあるのですが、布団2組とテレビを頂けませんか?」と気持ちは既に固めていたようでした。
「それは住宅ローンが通れば購入したいということですか?」と最終的に確認したところ「そうです」と即答。住宅ローンに必要な書類を5日以内に揃えてこちらの事務所に来るようにお願いし、「審査が通れば布団2組とテレビはプレゼントしましょう!」と
提案したところ、「ヤッター! 今の布団より寝心地が良い!」と大喜びでした。
その後、住宅ローンの審査で若干苦戦しましたが審査がおりました。
勤務先の会社内容や将来性で少し時間がかかったようですが、無事決済・引き渡しとなりました。
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