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2020年09月11日
ブログ

売主に対する背任行為!?「専任返し」とは!

いつものようにレインズを眺めていましたら、「うーん、これは・・・」と感じる物件がありました。

どの業界にも良い意味でも悪い意味でも慣習というものがありますが、ご多分に漏れず不動産業界にもあります。

これ、前にみた物件だよね・・・

同じ地域で継続的に売出物件を見ていますと、前に売り出されていた物件が時間を空けて再び売りに出されることを目にします。業者が仕入れて再販する物件などよくあることです。

今年の3月頃、弊社の管轄エリア内で中古戸建が売りに出されていました。当初売値が2,300万円と近隣相場比違和感のない価格設定でした。

しかしながら、どのような事情があったかわかりませんが、最終的に1,600万円で売却されていました(レインズで確認)。

その2か月後、同じ物件が売りに出されていました。

「これ、前に見た物件だよね・・・」

売出価格は2,380万円

1600万円で購入した業者(推定)が、若干のリフォームをして2380万円で売りに出していました。

多く見積もってもリフォーム費用は100万円という内容です

結果、この物件は売出してから1か月後、2300万円で売却されていました(レインズで確認)。

諸費用を控除すると期間5か月でおおよそ500万円の利益ですね。



まあ、ここまでは業者がリスクをとって再販に成功したという話です。

 

しかし・・・

あれ、前回も今回も同じ仲介会社?

1600万円で売買(A)したときも、2300万円で売買(B)した時も同じ仲介会社でした。

つまりこういうことです。

この取引の流れと価格推移を客観的に見ると、仲介会社がA取引の買主を優先したことで、その見返りとして再販時の媒介(仲介)を得たと言われても仕方ないと思います。

両手仲介ですからそもそも利益相反的な要素のある取引となりますが、このケースでは短期間で相場比大幅な値引きをしているわけで、どのような解釈をしてもこの仲介会社は売主に不利益を与えたと言わざるを得ません。

換言すれば、(A取引の)売主に対する背任行為ともとれます。

両手仲介の弊害がでた典型的な取引だと思います。

勿論、A取引の売主には早く売却しなければならなかった等の事情があったのだと思いますが、2つの取引をみると弁解の余地もないように感じます。

こういった取引は規模の大小はありますが(潜在的に)結構あるように思います。

専任返しとは??

再販業者が物件を紹介してくれた仲介会社に仕入時と再販時に媒介を依頼することは不動産業界によくあることで商習慣と言ってもよいと思います。

物件の仕入れが生命線の再販業者からすると、紹介してくれた仲介会社に今後の取引も踏まえお礼という形で仲介手数料を支払うわけです。

一方、仲介会社からすると両手仲介且つ、仕入時と再販時に仲介手数料を得られることになりますので「一物件で2度おいしい」という取引スキームになります。

そのため、売主に対しては一般買主ではなく再販業者への売却に誘導するインセンティブが働きやすくなる土壌が生まれます。

売主からすると業者に売却するということは早く売却が決まる反面、売価を相場比2~3割安くする必要が生じるわけで、これが行き過ぎると、売主の利益を大きく阻害することにもなります。

物件売却時の注意点

弊社としては業者への売却を否定するわけではありません。また、“専任返し”という商慣習を完全に否定しているわけではありませんが、注意しないと売主は気がつかないうちに損失を被ることにもなり得ます。

売却を依頼した不動産会社から価格改定を促す助言があった場合には、そのまま受け入れるのではなく何故、値下げが必要なのか、合理的な説明と数字的根拠を確認することが肝要と考えます。


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