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2019年11月08日
ブログ

ホームインスペクション

本日、弊社の仕入物件(千葉県千葉市稲毛区)の「ホームインスペクション」の立会いに

行ってきました。

皆さんはホームインスペクションという言葉をご存じでしょうか?


一般の方には馴染みのないワードかもしれませんが、簡単に申しますと建物調査・診断

ことを指します。日本ではまだ一般的とは言えませんが、中古住宅の売買が旺盛な米国、

欧州では住宅購入前には必ず行われるものです。

ホームインスペクションとは

既存建物の基礎・外壁等のクラック(ひび割れ)破損、天井の雨漏り、傾きなど、

建物の劣化状況や不具合事象を専門家(建築士)が調査することです(目視を中心とした

非破壊調査)。調査内容によって調査にかかる時間や費用が異なりますが、だいたい調査

に2~3時間、費用は5~6万円程になります。


本日のインスペクションではシロアリの存否も確認するためシロアリの駆除業者も来て

頂き、調査しました。

改正宅建業法における建物状況調査

2018年に宅建業法が改正され、“建物状況調査”が新たに盛り込まれました。


ホームインスペクションとは住宅に施す検査全般をさすものですが、(ここで言う)建物

状況調査は“宅建業法において定められた基準に基づいた検査”のことを指しています。

もともとは国交省が定めた「既存住宅インスペクション・ガイドライン」に沿って、宅建

業法により明確に定められた基準、資格に基づいて行われるものが建物状況調査となりま

す。
ここでご留意頂きたいのは、宅建業法の改正は建物状況調査の実施を義務化したわけでは

なく、宅建業者に以下の3点を義務付けました


1)媒介契約において建物状況調査を実施する者のあっせんに関する事項を記載した

  書面の交付


2)買主等に対して建物状況調査の結果の概要等を重要事項として説明


3)売買等の契約の成立時に建物の状況について当事者の双方が確認した事項を記載した

  書面の交付


要するに、建物状況調査を行う業者をあっせん(仲立ち)したか否か、

建物状況調査を行ったのであれば買主に結果を説明し、結果について売主・買主双方が

確認した事項を書面で交わすということです。

 

日本でインスペクションが普及しないのはなぜか?

急増する空き家を憂慮した国や行政が中古不動産の流通促進に舵を切ったことが

業法改正の背景にあります


一般の方が中古物件の購入に躊躇されるのは構造や耐震性などへの不安、新築と比べた時

品質の低さ今後のメンテナンスコストを踏まえると割高になるのではという疑念が

あるからです。これらの買主側の心理的負担を解消するために行うインスペクションは

有効だと思います。


この宅建業法の改正がインスペクション普及の切っ掛けになると期待されましたが、現場

の感覚としては残念ながらそれほど増えたと感じません。理由は明白です。

売主側にインスペクションを行うインセンティブがないからです。


本来、インスペクションは買主側の負担で行うものだと思いますが(欧米では買主が負担

して行うのが一般的です)、日本においては買主の負担で行う風土にはなっておりません。宅建業法の改正もどちらかというと売主の負担で行う建付けです。


買主からすると購入する物件の品質を担保できるものであればインスペクションの意味が

あります。しかし、インスペクションの評価は基本的に減点方式だと思います。

つまりインスペクションを行うと劣化や不具合が“なかった”or“あった”のいずれかで

あり、プラス評価ではなくマイナス評価となることがほとんどです。


一方、日本の建物の評価は積算評価に代表される金融機関の担保評価の影響を受け、

基本的に耐用年数に応じて評価は下がっていきます。そこにはメンテナンス実績や住まわ

れ方といった個別評価は入りにくいです


ただでさえ低評価される傾向にある建物に減点方式のインスペクションを受け入れる売主

は少ないと思います。


実際、私が媒介頂いた物件でインスペクションの結果(雨漏り跡有り)、買主側がキャン

セルしたケースもありますし、同業者でもそのような声を聴いたことはあります。


宅建業者が売主の場合を除き、一般売主にインスペクションを促す方法では普及に限界を

感じます。

買主側が主体的にインスペクションを行う仕組みが必要と感じております。

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